第238回 綜合研究会
日時:平成23年10月2日(日) 10時〜
会場:北とぴあ
今回の綜研も、北とぴあで行われました。会場は、春の綜研会場の向かい側。部屋はさらに広く外の景色もまた違った眺望を楽しめました。
さて、今日は日頃お世話になっている筆屋さん(株)一休園さんによる、「筆の話いろいろ」です。マイ筆を作ると言うので、楽しみです。
では、出席できなかった方の為に、講義内容の一部をご紹介いたします。情報が盛りだくさんなため、本当に一部だけですよ〜。
(株)一休園さんの、東京営業所 大島様により、今回筆についてのご講義をいただきました。
みなさん筆の部品の名称って、ご存じでしたか?
普段、筆を使っていても、筆の部品の名称が何だなんて考えてもいませんでした。
みんな、思わずうなるばかり!
筆には、写経用の穂先のみを使うための筆や、ゴシック文字用の筆、梵字用の筆もあるそうです。驚いた!
筆の毛先の在り無し、こんな具体的に筆を作った写真を見せていただけるのは、やはり筆屋さんならではですね〜。筆先の毛がまっすぐになっているのは、すぐに切れてしまうのだそうです。
こちらは「馬の毛」と言っても、やはり体の部分で名称があるそうです。
馬って、シッポまたはタテガミを使う程度に思っていました。
化粧筆とは、リスの毛なんだそうです。でも、楷書に良いとか。
猫の背も使うそうです。曲線が美しく小さい字も良いって、猫が小回りしている姿が浮かびます。
ウサギは細い筆。それにムササビとかとか…
植物では、ワラなんて言うのは聞いたことがあるけど、イタドリ等も使うそうです。
イヤイヤ奥が深い。
筆の長さも、長鋒だ、短鋒だと言っていたけど、決まりがあるのですね。そりそうだ!と、独り言で呟いてみたらみんなも「へ〜」と、言っていた。
この他、沢山の知識をありがとうございました。何年も筆を使ってきたのに、知らない事ばかりでした。
さてさて、いよいよマイ筆作りです。
※本来の職人さんたちが行っている筆の作り方ではありませんので、念のためお知らせいたします※
まずは、筆の元になる毛のセットをいただきました。
この毛の束を手のひらでモミモミ…と、ほぐしていきます。
やわらかい毛だけは、一休園の方にほぐしていただきます。
やはり、手つきが違う!
利き手の逆に揃えて持ち、トランプの要領で…
引張っては戻し…、引張っては戻し…を繰返し…
「それでも上手く混ざらない人は?」と、声をかけて下さったので元気よく手を上げて毛を混ぜていただきました。
さすがプロ!あっという間に混ぜていただきました。
毛は多めに在るから大丈夫と言われたけど、ゴミばかり出て、こんなに脱毛になって筆になるのかなぁ…?
自分の名前今日の記念日をメモして、筆に掘って後日送ってくださるそうです。
それよりも、やはりプロの方が作られた沢山の筆を持ってきてくださったから、こちらを見る方が楽しい♪
伝統工芸である、熊野筆の数々です。
一言、小筆と言うけどこんなに種類が沢山!
あっ!確かに、写経用って書いてある筆が…
さらに見つけた今年、話題の化粧筆!
「なでしこジャパン」の皆さんへ送られたあの化粧筆!
そう言えば熊野筆と言っていましたね〜。女子には、大人気です。
見て下さい。この毛は、肉吸の洗顔筆。
横から見るとこんな感じ。
ついつい買ってしまいました。
>゜))))彡
>゜))))彡
>゜))))彡
…さて、綜研から1ヶ月が経ちました…。
練成会で、小山先生から「筆が出来たよ〜!」の声。
立派に箱入りになっています。ドキドキしながら、開いてみました。
いかがでしょうか?私の一筆も、ちゃんと入ってそれなりに筆らしく見えるではありませんか!
さすが!仕上げはプロ!
一休園の皆様、楽しいご講義をありがとうございました。
素敵な筆に仕上げて下さりありがとうございました。
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